DeleGate 6.1.8 のインストール

SERVER

DeleGate は高機能の Proxy Server です。

今回は Linux 版のものをダウンロードして設定してみました。


DeleGate とは

DeleGate は、電子総合技術研究所 の佐藤豊さんが作成した多目的プロトコル中継システムです。

非常に多くの機能があってとても使いきれないのですけど、TCP や UDP といったプロトコルの中継機能は非常に役に立ちます。

DeleGate をプロキシサーバとして内部ネットワークと外部ネットワークの分離や、内部ネットワークに用意した Web サーバを DeleGate サーバ経由で外部へ公開したりすることが出来ます。

 

Make とインストール

DeleGate のソースファイルは ftp://ftp.delegate.org/pub/DeleGate/ からダウンロードすることが出来ます。

ログインには匿名ユーザ (anonymous) を使用し、パスワードには自分のメールアドレスを入力します。

 

今回は delegate6.1.8.tar.gz をダウンロードします。ダウンロードが完了したら、/usr/src/ あたりで圧縮を解凍しましょう。

tar xvzf delegate6.1.8.tar.gz

と入力すれば展開が始まり、delegate6.1.8 というディレクトリが出来上がります。

 

次に、出来上がったばかりの delegate6.1.8 というディレクトリの中へ移動します。いくつかファイルが出来上がっていますが、とりあえず src フォルダの中の Makefie というテキストファイルを編集します。

src/Makefile を開いてみると、はじめのほうに ADMIN= という記述があると思います。そこに自分のメールアドレス(管理者のメールアドレス)を記入しておきましょう。

それが終わったらいよいよコンパイル作業に入ります。

 

delegate6.1.8 というディレクトリの上で、

make

と打ち込みます。

するとソースファイルのコンパイルが始まり、しばらくするとコンパイル作業が完了します。エラーが出るようでしたら、make CC=gcc などとしてコンパイラを直接指定するとうまくいくこともあるようです。

 

コンパイルが終わると、src ディレクトリの中に delegated というプログラムが出来上がっています。

これをインストールしたいディレクトリへコピーすれば完了です。今回は /sbin/ フォルダ内にコピーしました。

 

簡単な設定例

マニュアルを見てもいろいろなことがかかれていてとても全体を捉えきれないのですが、とりあえず簡単にですがいくつかの設定例を書いてみます。

たとえば localnet.ez-net.jp という内部と delegate.ez-net.jp という DeleGate サーバを利用する場合です。

 

 

◆ 内部の Web サーバを外部ネットワークへ公開する。

/sbin/delegated -P80 SERVER='http://localnet.ez-net.jp/' PERMIT='http:*:*' AUTH='forward:*:'

 

◆ 内部の POP サーバへ外部からアクセスする場合。

/sbin/delegated -P110 SERVER=tcprelay://localnet.ez-net.jp:110 RELIABLE=* REACHABLE=localnet.ez-net.jp

 

◆ 内部の SMTP サーバへ外部からアクセスする場合。

/sbin/delegated -P25 SERVER=smtp://localnet.ez-net.jp/ RELIABLE=* REACHABLE='localnet.ez-net.jp:25'

 

細かい設定を抜きにして、上記のような設定の仕方になるようです。なお設定を変更するようなときに、

/sbin/delegated -Fkill -P110

というようにすれば、110 番ポートで待ち受けをしている DeleGate を終了させることが出来ます。