DNS サーバ djbdns のインストールと設定 - 一般クライアントに名前解決を提供する方法

DNS サーバである djbdns のインストールと設定をまとめてみました。

ここは、djbdns を構成する dnscache を用いて、クライアント PC に DNS 名前解決のリゾルバ機能を提供する方法についてのお話です。


djbdns のインストールと設定 > ローカルキャッシュ

5-1: 一般クライアントに名前解決を提供する方法

再帰検索

tinydns は自分自身がもっている情報に対してしか返事を行わないようになっています。

なので、クライアントコンピュータなどが使用する DNS として tinydns の稼動しているコンピュータを指定しても、その tinydns が持っている情報以外の名前解決ができません。

 

BIND や Microsoft DNS では標準で、この自分が持っている以外の情報による名前解決、いわゆる再帰検索が可能なため、同じ感覚でうっかり resolv.conf なんかに tinydns しか稼動していないサーバを書いてしまったりしないように気をつけましょう。

djbdns ではこの役目を dnscache というプログラムが担っています。

 

dnscache 使用上の注意

注意しなくてはならないのが、tinydns と dnscache を同じ IP では同時に稼動できないというところです。

とはいえ、tinydns が取り扱うのは一般向けの自ドメインに対する名前解決をするための情報なので、外部からアクセス可能なグローバルアドレスでしょう。

逆に dnscache は、自分のネットワーク内に存在しているコンピュータが名前を解決するために使用するので、外部からはアクセスしてもらう必要が無い、というよりも悪用されないように内部にとどめるべきなので、おそらくプライベートアドレスでしょう。

 

そう考えると、同じ IP で稼動するということもあまりないでしょう。

Linux は複数の IP アドレスをもてるので、Linux マシンが1台しかないような場合でも、工夫をすればなんとかなるものです。

 

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